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突如襲ってくる痛み!ぎっくり背中の正体とは
咳やくしゃみをした拍子に、あるいは何の前触れもなく突然に背中に攣ったような痛みが生じたことはありませんか。
その正体は「ぎっくり背中」かもしれません。
よく聞くぎっくり腰は腰の病気ですが、ぎっくり背中は文字通り背中の広範囲に痛みが及びます。
ぎっくり背中は正式な病名ではなく、背中の突然の痛みを総称してそう呼んでいます。
ぎっくり背中の症状
症状は様々で、ぎっくり腰のように突然動けなくなるような痛みが生じることもありますし、軽い違和感から徐々に痛みが大きくなっていくこともあります。
中には突然背中が抜けてしまったような感じがした、という人もいます。
この他にも、寝違えたときのように一定の角度に体を傾けると痛い場合もあり、こうなると寝返りを打つのも一苦労です。
程度が重くなると、息を吸うと痛い、呼吸のたびに痛いといったことも起こります。
ぎっくり背中の症状が発生する場所と特徴
「ぎっくり背中」とはいうものの、痛みが生じる場所については人それぞれです。
肩甲骨から背中の中央まで、いろいろな場所に症状は現れます。
痛みが長期化するのも特徴の一つで、治ったと思っても再発しやすい症状です。
仕事や家事にも影響が出やすいので、しっかりと原因について知っておきましょう。
ぎっくり背中になってしまうのはなぜ?
ぎっくり背中になってしまう主な原因は、筋繊維や筋膜が微細断裂を起こすからです。
筋繊維とは筋肉を形作っている繊維状細胞のこと、筋膜とは筋肉や内臓を包んでいる膜のことです。
重い荷物を持ったり、急に運動したりして何らかの衝撃が加わったことで損傷を起こします。
これがぎっくり背中の主な原因です。
微細断裂と聞くと何やら重々しく感じますが、軽度の肉離れと考えればいいでしょう。
咳やくしゃみといった軽い衝撃でぎっくり背中になってしまうのは、そもそも筋肉が緊張している、筋肉の疲労が起こっているなど、日頃から筋肉が固まってしまっているからです。
そもそも背中は姿勢を保つのに非常に重要な役割を果たしているので、それだけに筋肉が固まると非常に影響を受けてしまいます。
【ぎっくり背中の原因①】運動不足と運動のし過ぎ
筋肉が固まるのは日頃の生活に理由があります。
例えば普段から運動不足になっていると、背中の筋肉を動かすことがないのでそれだけ筋肉が固まってしまい、ちょっとした衝撃でぎっくり背中を起こしやすくなります。
真逆のように感じる「運動のし過ぎ」でも筋肉が疲れて緊張している状態なので、運動不足の時と同様にぎっくり背中になりやすい状態といえます。
【ぎっくり背中の原因②】猫背や反り腰などの悪い姿勢
また、慢性的に猫背や反り腰などの悪い姿勢を続けていると、背中の筋肉が絶えず緊張していることになります。
猫背の人は整骨院や接骨院などで根本改善をする事をおすすめします。
パソコンやスマホを長時間使っている人も、同じ姿勢が続くので筋肉が固まる原因になります。
仕事でパソコン作業を長時間行う人については、たまにパソコンの前から離れて腕を伸ばしたり軽いストレッチをするだけで血行が良くなるのでおすすめです。
【ぎっくり背中の原因③】加齢
加齢もぎっくり背中の大きな原因の一つです。
これは筋肉自体が老化することに加え、動きづらくなって運動しなくなるからです。
加齢によって筋肉は減り、萎縮して固くなっていきます。
機敏に動けなくなると、つい動くのが億劫になって運動から遠ざかってしまう、するとますますぎっくり背中を起こしやすくなります。
【ぎっくり背中の原因④】精神的なストレスによる自律神経の乱れ
精神的ストレスも原因となりえます。
ストレスを受けると自律神経の乱れを起こします。
具体的にはストレスに対抗しようと交感神経が優位に働くのです。
交感神経は、高まると筋肉を緊張させる働きがあり、特に上半身である背中の筋肉を緊張させるので、それだけぎっくり背中のリスクが高くなります。
またずっと交感神経が高まっている状態では十分にリラックスすることができず、筋肉を緩めることができません。
また、交感神経が高ぶっているとむしろ行動的になるため、自分の不調に気付きにくく負のスパイラルに陥りやすいという面もあるので、十分注意が必要です。
ぎっくり背中は繰り返しやすい症状だからこそ日頃の予防が必要
ぎっくり背中は繰り返しやすい症状です。
しかしそれを誘発する咳やくしゃみは自分の意思で止められるものではありませんから、非常に厄介と言えるでしょう。
大切なのは、ぎっくり背中になる原因を知り、できるだけ普段から対策を取ることです。